果たして百合少女は男性との恋に前向きか?

最近、2冊の百合マンガを読みました。『オクターブ』と『マルスのキス』です。
マルスのキス』に関しては、出だしからしばらくは百合というものが全く描かれていません。むしろ彼氏との描写ばかりでした。一方、『オクターブ』では恋愛というものの要素はあんまり無かったです。これは主人公の元アイドルという設定が上手く使われているのかなって思います。

マルスのキス (PIANISSIMO COMICS)

マルスのキス (PIANISSIMO COMICS)

オクターヴ 1 (アフタヌーンKC)

オクターヴ 1 (アフタヌーンKC)

さてさて、本題の男性への恋愛に関してはどうなのか?です。『マルスのキス』の由佳里には付き合っている彼氏がいます。結構ラブラブな描写もありましたし、性的なアレもしてました。つまり純粋な百合方面のキャラでは無いと言えます。一方、『オクターブ』の雪乃は優しい人と恋したいとは言うものの、明確に『誰と付き合いたい』かまでは自覚していません。つまり、ベクトルとしては百合方面には向いていなかったと見ることが出来るんじゃないでしょうか?田舎の男子の存在がアレなだけに、男子への失望感は半端じゃなかったというのもあるとは思います。


しかし、結局この2人は女性へと恋心を抱きます。『マルスのキス』の由佳里は、美希がマルスとキスしているのを見たときから感じた謎のときめき。それがトリガーだと思ってます。『オクターブ』の雪乃は節子さんと出会い、その言動に惹かれていく描写がありました。エッチしたあとの恋心は確定的に明らか。
で、この2人のその後の反応が面白いです。

・『マルスのキス』
由佳里は彼氏にすら嫌悪感を抱き始める。(まぁ彼氏もアレな人ではあるんですけども。

・『オクターブ』
雪乃は節子さんへの独占欲が強くなっていく。


こうして見てみると、百合っちゃった後って男性への視線が変わってるんですよ。どちらも嫌悪感とまでは行かないにせよ、プラスのイメージを抱けていないです。
このことから、百合少女は男性キャラへの恋というのは有り得ないのか?とふと疑問に思ったのですよ。ここから『オクターブ』2巻のネタバレを軽くですが、挟みますので嫌な方は戻るべし。

オクターヴ(2) (アフタヌーンKC)

オクターヴ(2) (アフタヌーンKC)






『オクターブ』2巻、ラストで雪乃は男性とタクシーの後部座席でキスをするわけですが、あれってかなり衝動的じゃないですか?本人が意識した恋愛なのかが分からない。でも、これこそがその後を分ける展開なんじゃないかと思うわけですよ。一瞬の気の迷いで百合っちゃったのか、一瞬の気の迷いで男に走ったのか
ただ俺としては、百合っちゃったキャラは百合キャラとしてそのまま突っ走って欲しいです。でも、そんなキャラの目を自分に向けさせる熱い男キャラもいて欲しい・・・。

あと、ちょっとずれますが『マルスのキス』、百合への過程が凄く好きです。これって由佳里の一過性の百合って感じがするんですが、描き方が凄く良くて、何というか美希への感情だけはピュアでありたいっていうのがね、伝わってくるんですよ。まぁ最終的には策士でしたけど。

で、軽く最近の日記を振り返ってみたら、俺は百合に関しての事しか書いてないんですよね。もうね、頭の中が百合色になったんじゃないかって、心配になってきた。本当、ストライクウィッチーズの2期決定喜んでる場合じゃねぇわ。